「商品が売れていない・・・
マーケティングをイチから考え直したいと思っているのですが、
どのようなステップを踏めばよいのでしょうか?」
「自社商品のパッケージを変えたいと思っているのですが、
デザイナーにはどのような情報を提供したら良いのでしょうか?」
という疑問にお応えします。
こんにちは、地元長野県に移住してほそぼそと副業をしながら生活しているかまくらです。
目にとまる広告デザイン、心に残るキャッチコピー、思わず手に取ってしまう商品パッケージ・・・
まさにクリエイティブな力は、商品やサービスの売上に直接的に影響を与えます。
なので・・・
「自社の商品/サービスが売れない・・・
広告のデザインや商品パッケージを目立たたせなきゃ!
デザイナーに相談だ!」
と、即断即決してしまうのも無理はありません。
ただ、すぐに広告のデザインや商品パッケージに手を加えようとするのはちょっとやめましょう。
きれいで目立つデザインができたからと言って、商品やサービスが売れるわけではありません。
(一時的な話題性で商品は売れるかもしれませんが、中長期的な売上にはつながりにくいです)
表面的なデザインの改善はできていたとしても、根本的なマーケティング(売れる仕組み)の改善にはなっていないわけです。
そこで本記事では、「デザイナーに頼る一歩手前のマーケティング」について解説します。
ほとんど全てのビジネスで“マーケティング”は必須となっているので、
ほとんど全てのビジネスマンにとって参考になる記事内容になっていると思います。
記事の信頼性
・リクルート時代に新規事業開発(主にマーケティング調査)を担当していました。
※詳しくは“プロフィール”を参照ください。
・“本業”では現役バリバリで商品のマーケティングに携わっています。
・自分自身でも副業でビジネス(株式投資の個別セミナー)を展開しており、本業の2.7倍の収益を得ています。
デザインに着手する前のマーケティングのお仕事の話をしよう!
本ブログでは、僕の“副業”である株式投資や株式投資の個別セミナーについて触れる機会が多いのですが・・・
「“本業”は何をやっているのですか?」
という質問をよくセミナー受講生から頂きます。
はい・・・実はマーケティングが僕の“本業”です笑。
マーケティングという言葉はかなり幅が広くて、全社的な話にもなってしまうのですが、基本的には2つに分けられると思っています。
1、どんな商品やサービスを作るかの企画立案/実行
2、どのようにして今ある商品やサービスをより売れるようにするかの企画立案/実行
「1」に関しては、まさにゼロ→イチ(ゼロからイチを作る)のお仕事で、リクルート時代にスキルを叩きあげられた感じです。
リクルートでは基本的に事業ドメイン(事業領域)から外れなければ何をやってもよかったので・・・
・AIを活用したジョブローテーションサービスの企画立案
・コンプライアンスVR研修の企画立案
・HRテクノロジーを活用した人事業務支援サービスの企画立案
・オープンイノベーション支援サービスの企画立案
・中小企業マネジャー向けモバイルラーニングサービスの競合サービス調査
・海外競合他社調査
と、色々とやらせてもらいました。
「2」に関しては、ZOZO時代、そして、現在も携わっている感じです。
「こだわって作った商品なので、
商品の色々な特徴や開発エピソードはあるのだけど、
何をどうお客様に打ち出せばよいのかわかりません・・・」
といったときに、「2」のお仕事が生まれるわけです。
そして、本記事では「デザイナーに頼る一歩手前のマーケティング」ということで、すでに商品やサービスがある前提のマーケティングの話をします。
つまりは、「2、どのようにして今ある商品やサービスをより売れるようにするかの企画立案/実行」の話をしていきます。
商品/サービスを売るためのマーケティングの7ステップ
商品/サービスを売るためのマーケティングのステップは、もうある程度「型」が決まっています。
(1)ターゲット顧客選定のための顧客分析
(2)ターゲット顧客のペルソナの作成
(3)お客様ニーズの整理
(4)自社シーズ(強み)の整理
(5)ブランドパーソナリティの策定
(6)ブランドストーリーの作成
(7)デザインの作成(広告デザインや商品パッケージへの落とし込み)
※これらのステップは、書籍「儲かる中小企業になるブランディングの教科書」(寺嶋直史著)と「ブランディングの基本」(山田隆太著)が非常に参考になると思います。
ひとつ一つステップを踏んでいくことになりますが、一歩進んでは二歩下がるときもあります。
「自社シーズ(強み)を整理していたら、実はターゲット顧客はシニア層ではなく若年層ではないか?」
といった感じです。
それでは、マーケティングの7ステップの概要について解説していきます。
※各ステップの詳細は、次回以降のブログ記事で解説していきます。
(1)ターゲット顧客選定のための顧客分析
まずはターゲット顧客を選定するために、顧客分析をしましょう!
ターゲット顧客の選定とは、「“誰”に対して商品やサービスを売るのか」を決定することです。
ここで必要になってくるのが、商品やサービスを買ってくださっているお客様の顧客データです。
顧客データとは、誰がどの商品/サービスをどの程度(支払い金額と頻度)買ったかの情報を指します。
(お客様の顧客データの分析方法は、後日ブログ記事でアップします)
「顧客データがありません!」
という方々は・・・
「私たちは、どのようなお客様に商品/サービスを提供したいか」
を考えてみてください。
ターゲット顧客の選定はかなり重要です。
“誰に”が決まっていないと、“何を”“どのように”伝えるかがブレてしまうためです。
(シニア層向けの商品やサービスなのに、20代インフルエンサーがTikTokで商品やサービスをアピールしても効果はほとんど見込めませんよね)
法人のターゲット顧客の選定方法は、記事「デザインに頼る前のマーケティングのお仕事~法人の顧客分析~」を参照ください。
個人のターゲット顧客の選定方法は、後日ブログ記事で解説します。
(2)ターゲット顧客のペルソナの作成
ターゲット顧客のペルソナとは、「ターゲット顧客の生々しい描写」だと思ってください。
ターゲット顧客選定のための売上分析で見えてくるのは、ターゲット顧客の“属性”までです。
企業の属性でいうと「業種」「企業の売上規模」「従業員数」「所在地」「資本金」などです。
個人の属性でいうと、「性別」「年齢」「居住地」などです。
この属性だけでは、ターゲット顧客に“何を”“どのように”伝えるべきかを具体的に落とすことはできません。
ターゲット顧客をもっと具体的に描写する必要があります。
描写方法は、また後日、ブログ記事で解説します。
(3)お客様ニーズの整理
ターゲット顧客のペルソナまで作成が完了したら、次にお客様のニーズを整理します。
整理する前に、複数名でお客様のニーズをブレスト(洗い出し)しましょう。
「お客のニーズ」と書いてしまっていますが、ニーズと聞くと「必要としているもの」としてとらえがちですが、もっと幅を聞かせて洗い出した方がよいです。
(もう必要としているものはある程度そろってしまっている時代です)
お客様の不平、不満、不憫、不便・・・ありとあらゆる“お困りごと”や、“こんなのあったらいいな”を出し切りましょう。
お客様ニーズの洗い出し方や整理方法の詳細は、また別ブログ記事でまとめます。
(4)自社シーズ(強み)の整理
「これが弊社の商品/サービスの強みです!」
というものを一旦出し切りましょう。
商品/サービス段階の資料なんかがあれば、全部目をとおして、とにかく強みと思われるものを洗い出します。
社歴の長い社員さんは貴重な人材であり、貴重な情報源です。
ただ、資料に目をとおしたり、社員さんに手あたり次第ヒアリングしていっても、強みに“抜け漏れ”が生じる場合があります。
“抜け漏れ”を最小限に抑えて、自社の商品/サービスの強みを引き出しぬく方法は後日ブログ記事にまとめます。
(5)ブランドパーソナリティの策定
ブランドパーソナリティの策定では、商品/サービスの「性格」を決めます。
個人のような性格を、商品/サービスにも当てあてはめてみます。
真面目?スマート?フレンドリー?パワフル?などのどれかを商品/サービスにもたせます。
なぜ、商品/サービスに性格をもたせる必要があるか・・・
それは、競合他社と差別化するためです。
“真面目さ”や“誠実さ”を謳う競合他社が多い中で、自社では“フレンドリーさ”を打ち出したらお客様の印象に残りますよね?
三菱UFJ銀行:赤
三井住友銀行:緑
みずほ銀行:青
がいい例です。
メガバンク各社は、きれいにブランドパーソナリティが被らないように棲み分けしてますね笑。
ブランドパーソナリティの策定にもノウハウがあるので、詳細は後日ブログ記事で紹介します。
(6)ブランドストーリーの作成
お客様ニーズと自社シーズ(強み)、そして、ブランドパーソナリティから、商品/サービスの魅力を伝える文章“ブランドストーリー”を作成します。
ポイントはブランドストーリーに“価値”を盛り込むことです。
価値とは・・・
お客様のニーズを満たす自社のシーズ(強み)
です。
もっと、欲張りなことを言うと(理想的な話をすると)・・・
お客様のニーズを満たす、他社にはない自社のシーズ(強み)
です。
ブランドストーリーを作成するために、これまでお客様のニーズやら自社のシーズやらブランドパーソナリティを整理してきたわけです笑。
このブランドストーリーが起点となって、広告デザインや商品パッケージデザインなどが決まっていきます。
(7)デザインの作成(広告デザインや商品パッケージへの落とし込み)
ステップ6まで踏み込んで、はじめて“デザイン”の話になります。
言ってしまえば、ステップ6まで踏み込んでやっと商品やサービスの本質にまでたどり着けて、デザイナーに十分な情報を提供できる状態になるわけです。
ステップ6までが僕の本業です笑。
ここからデザイナーにデザイン(広告デザインや商品パッケージなど)の作成を依頼します。
(中学の美術の成績が5段階中2の僕にデザインを任せたら、とんでもないことになります笑)
デザイナー(デザイン会社)の選び方や、コミュニケーションの取り方などは、後日のブログ記事で解説します。
【要注意】マーケティングのお仕事をして日々感じること
僕はマーケティングの仕事を携わるようになって・・・
「この世界は商品/サービス/デザインで溢れている・・・」
と日々感じるようになりました。
それと同時に・・・
「この商品/サービス/デザインは、“誰に”向けたものなんだろう?」
と疑問を抱くときがちらほらとあります。
「なんで経営者レベルの会議で提示される数値が、商品の仕入れ量/出荷量/在庫量ばかりなのだろう?顧客データはみないのか?」
「現場が一番お客様の近くにいて、お客様のニーズを拾えているのに、なぜ、現場の意見が商品やサービスに反映されない?」
「競合他社の事例ばっか研究してる・・・。私たちが向き合うのは競合他社じゃなくてお客様でしょ?」
このような事例・・・あなたの記憶にもあるのではないでしょうか?
(これなら自分でやるよ!と、副業スイッチが入った人はいっぱいいるのではないでしょうか?
僕もそのうちの一人です笑)
書籍「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」(森岡 毅著)では・・・
「消費者の方を向いて消費者のために働け」
ということが紹介されています。
まさにそうなんです。当たり前なんです。当たり前なんだけど、なぜかできていない。
そんな当たり前を、僕は本業でサポートしています。
ぜひ、あなたも自社の商品/サービスの売上アップを検討する場合は、上記で説明したステップ7つを踏んでみてください。
各ステップの詳細は、後日ブログ記事でアップしていきます。
それでは~
かまくら